宇佐美雅浩 展「Manda-la in Cyprus」
昨年キプロスで作品制作されてきた写真作家の宇佐美雅浩さん。
宇佐美さんは、昨年行われたキプロスの欧州文化首都2017の招待作家として、キプロス、南北分断、そこに住む人々に焦点をあてた作品群を、1年をかけて作り上げられました。
宇佐美さんの作品の特徴は何といっても、画像編集ソフトによる合成は一切せず、主役となるものに関連した事物を一枚の写真にぎゅっと詰め込むところでしょう。
そのため、写真の中に取り込むすべてのものを、同じ時間に、ひとつの場所へ同時多発的に集めなければなりません。
南北間で小道具を運ぶのも許可証が必要だったり、禁止されているものがあったり。個人的な気持ちだけでなく、政治的な影響を懸念し、同じ写真に収まることに抵抗があったり。
次から次へと起こる逆境を乗り越え、現地の人々との対話を経て、とても力強い作品群となりました。
観光リゾート地であるキプロスのイメージとは異なる、キプロスの複雑な歴史とそれに翻弄され続ける人々の想いを、作品として昇華されています。キプロスにご興味のある方は、ぜひ会場に足をお運びください。
東京のミヅマ アート ギャラリーで3月24日まで。
こちらの宇佐美さんの記事もとても面白かったです。
プレジデント・オンライン〜「日本人でよかった」と思えた奇跡の写真〜
http://president.jp/articles/-/24696
「Manda-la in Cyprus」
日時:2018年2月21日~3月24日 11:00-19:00
休館日:日・月・祝日
会場:MIZUMA ART GALLERY
東京都新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2F
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